世界各国のファッショントレンドをキャッチし、その魅力を日本の読者にお届けします。
アイコニックなブランドアイデンティティの継承
1952年、ギャビー・アギョンによって設立されたクロエは、フェミニンでエレガントなパリジャンスタイルを体現し、世界中の女性を魅了してきました。そして今、新クリエイティブディレクター、ケミナー・ケマリの手によって、ブランドの原点であるボヘミアン・スピリットが再び息を吹き返します。
凱旋とも言えるデザイナーの帰還
ケマリは、キャリアの出発点としてクロエでデザインを学びました。今回の復帰について彼女は「まるで新しい始まりを迎えるために家に帰ってきたようだ」と語っています。まさに、それはブランドの栄華を築き上げたアイコニックな精神、そしてクロエを愛するすべての人々にとっての凱旋と言えるでしょう。
70年代のエスプリを現代に昇華させて
2024年秋冬コレクションは、新たな章の幕開けであり、同時にクロエのルーツ回帰でもあります。ランウェイに登場した最初のルックから、私たちはあの”クロエの女性像”の復活を実感できました。
レディ・トゥ・ウェアはフェミニンなディテールと贅沢な流れる生地に溢れ、ここ最近のクロエには見られなかった輝きを放っています。ケマリはデザイン過程において、70年代のクロエからインスピレーションを得ました。それは、自然体でありながらセンシュアルで自由な女性らしさを体現した時代です。今回のコレクションは、そんな時代のエッセンスを捉え、クロエならではのシルエットの動きを取り戻しています。
バッグにも新風が吹く
バッグラインもまた、新鮮な魅力に溢れています。複数のサイズ展開があるブレスレットバッグはゴールドのディテールが施され、モデルたちがトートバッグのように持ち歩いていました。一方で、大容量のデイリーユースバッグやトレンディなマルチポケットバッグなど、実用的なアイテムも登場しています。
クロエの2024年秋冬コレクションは、ブランドのアイデンティティを継承しながら現代的な解釈を加え、エレガントで洗練されたボヘミアン・スタイルを提案しています。これは、過去を大切にしつつ、未来へと歩みを進めるクロエの決意表明でもあります。
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